シミュレーションゲームの世界(Menu2)

−社会科・公民科等での活用研究−

長崎大学教育学部(社会科教育)福田正弘

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1.研究概要

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研究課題名

 

新しい社会価値を追求するシミュレーション教材の開発と実践

 

 

研究目的(概要)

 子どもが企業活動のシミュレーションを通して新しい社会価値を追求する教材を開発し、それをどの教室においても実践できるICTシステムとして提供する。具体的には、利益至上主義を越えた新たな企業価値を追求する経営シミュレーション・ゲームを開発し、それをパソコン室だけでなく普通教室や集会室など様々な教室で実行できるようWi-Fi環境下で動くシステムとして構築するとともに、教育の情報化に対応して電子黒板等のICT機器と連動させ、より実効性のあるシステム構築を図る。

 

@研究の学術的背景

今日、経済のグローバル化が進行する中で、企業は熾烈な国際競争にさらされている。彼らは、利益をあげるためにあらゆるコストカットや販売拡大の活動を、国境を越えて展開しているのである。こうした現代企業の必死な姿から、子どもたちは企業活動の厳しさと経営の合理性を学ぶが、同時にその背後にある利益至上主義という隠れた経済原則をも同時に身に付けている。

しかし、厳しい競争にさらされながらも企業は決して利益一辺倒ではなく、企業活動を通して様々な社会的価値を実現し社会貢献しているのである。古く近江商人の経営哲学に「三方良し」というものがある。三方、すなわち売り手と買い手、そして世間の三者にとって良い取引こそが良き経営とされるのである。売り手の立場ばかりでなく、買い手と社会の立場からも企業活動を見るようにする教育が必要である。

 立場を変えてものを見ることを教えるのは簡単なようで簡単でない。コトバだけの学習で済まないからだ。自身が状況の中で意思決定主体として思考し、判断する経験を通してはじめて自身の立場や異なった立場に気付くことができるのである。こうした学習には、模擬的な環境で意思決定を行うシミュレーション・ゲームが有効である。

 申請者は、前回の科研費研究で、子どもの多様な見方を育てる経営シミュレーション教材を開発し、Web上で公開した。ここで開発した教材は、あくまで売り手側の行動の多様性に気付かせるもので、「三方良し」の視点に立つものではなかった。今回は、その限界を越えた教材開発に取り組む。

さらに、開発教材の実行環境に改良を加え、今日の教育の情報化に対応したものにする。具体的には、PC室を離れ普通教室でも実行できるようにWi-Fi環境での実行システムと、電子黒板等教室配備のICT機器との連動を図ったシステムを構築する。

A研究の内容

 本研究は、(1)シミュレーション教材の開発と(2)教育の情報化に対応した実行環境の構築の2つが主な内容である。以下この2つについて詳述する。
 (1)シミュレーション教材の開発
 ○シミュレーション化する事象の事例研究
 教材として取り上げる事例を検討し、学習者が疑似体験する事象や場面と、そこで求められる意思決定内容を決定する。そして、その専門学的基礎付けを行い、教育内容を確定する。
 ○シミュレーション・モデルの構築と教材作り
 確定した教育内容をシミュレーションによる意思決定を通じて獲得できるように、シミュレーションの文脈化を図り、教材として作り込んでいく。
 ○シミュレーション教材の試行とチューニング
 開発したシミュレーション教材を実験的に試行し、学習者の意思決定結果を分析し、シミュレーションのパラメータなど条件設定を検討する。検討結果を生かし、教材を改善していく。
 ○中学校・高等学校での実証実験と最終改善
 チューニング済みの教材を、協力校において実証実験を実施する。生徒の意思決定結果を分析し、教材としての妥当性を最終的に判断する。必要な改善点があれば改善する。その他、普及に向けて補助資料等の整備を行う。

 (2)教育の情報化に対応した実行環境の構築
 ○Wi-Fi環境下での実行システムの構築と実証試験
 パソコン室を離れ普通教室等でもシミュレーション可能なように実行システムを設計・構築する。教室に無線LANが設置されている場合とされていない場合に対応すると同時に、端末として有効なデバイスを選定する。そして、それらの稼働状況を検証する。
 ○ICT機器とのシステム総合化
 教育の情報化に伴って多くの教室に設置されるようになった電子黒板などのICT機器類とのマッチングを図り、教育情報環境としてシステムの総合化を図る。
 ○WEBでの発信と本格的普及
 WEB上に専用サイトを開設し、開発教材の利用と実行環境に関して解説する。また、利用ユーザー管理も同時に行い、教材の利用基盤を確立する。これらの過程を経て、教材の利用普及を促進していく。

B研究の特色・独創性・予想される結果・意義

 本研究は、これまで社会科シミュレーション教材で扱ってこなかった新たな価値の創造の領域を扱い、さらにその利用環境を格段に拡大するもので、研究の内容及びその普及において独創性を持つ。以下、本研究の特色を挙げる。
(1)模擬的体験で生き生きした学習ができる教材
 シミュレーション教材の特徴である模擬的体験による活動的学習によって生き生きとした学習ができる。リアルな意思決定を可能にする構成を取ることで、学習者は企業活動における現実感を味わうことができる。
(2)利益を越えた多様な価値に気付き新たな社会価値を学べるシミュレーション教材
 本教材では、学習者はシミュレーションを通じて、様々な価値に力点を置く多様な経営戦略が存在し、市場の要請によってそれらが評価されることを学ぶ。これは利益の大きさという単一基準を越えた新たな基準によって企業活動を評価する社会の在り方を追求させることになる。
(3)協働学習による社会的意思決定を学べる教材
 本教材では、1チーム2〜3人のチームでの参加を想定しており、1クラス10数チームで市場における企業活動をシミュレートする。他チームの動向を見極めつつ、チーム内で協力して意思決定を行う協働学習が前提となっている。また、学習後の振り返りも協働して行い、データ処理・文書作成・発表資料作成・発表など言語活動も多産的である。
(4)Wi-Fiによる場所を選ばない実行環境
 利用者の情報環境に応じ、パソコン室以外での実行システムを構築し、システム案を提案すると同時にシステムそのものの提供を図る。
(5)ICT機器との連動を図り教育の情報化に対応
 電子黒板やタブレットなど教室に普及しつつあるICT機器との連動を、それぞれの教室の保有状況に応じたベストミックス案として提示する。
(6)WEB等での配信による確実な利用普及
 開発教材は副教材も含めWEBを通じて配信する。新たに製品パッケージを作る必要はないので極めて安価で、確実な利用普及が見込める。

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2.ゲームモデル

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Under construction

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3.ゲームページ

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Under construction

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4.参考情報

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ここでは、本研究に関連する私自身の文書(web上で閲覧可能なもの)を紹介します。参考になさって下さい。
長崎大学発行のものは、長崎大学学術成果リポジトリNAOSITEからダウンロードできます。
CiNii上での検索もどうぞ。

以下のものも参照なさって下さい。

福田正弘(2016)「シミュレーションゲームにおける協働的活動の認知的意味−ビジネスゲーム中の生徒のプロトコルの分析から−」,日本公民教育学会『公民教育研究』,23,35-51.
福田正弘(2016)「企業の社会的責任を学ぶビジネスゲームの開発と実践」,経済教育学会『経済教育』,35,149-156.
福田正弘(2015)「ビジネスゲームを用いた社会実験学習の構想」,『日本シミュレーション&ゲーミング学会2015年度秋期全国大会論文報告集2015年秋号』,62-63.
福田正弘(2016)「ビジネスゲームを用いた社会実験学習の構想」,『横浜国立大学ビジネスシミュレーション研究拠点会議(兼第12回YBGユーザ会議)資料』,2-11.

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5.学会発表資料

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学会発表資料(ppt)を紹介します。参考になさって下さい。

全国社会科教育学会第63回全国研究大会
日本社会科教育学会第64回全国研究大会
日本公民教育学会第26回全国研究大会
経済教育学会第31回全国大会
全国社会科教育学会第64回全国研究大会
日本シミュレーション&ゲーミング学会2015年度秋期全国大会

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